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レビュー 内田康夫『津和野殺人事件』が凄い!!

レビュー 内田康夫『津和野殺人事件』が凄い!! [書籍:この本が凄い編]

古き良き日本を感じさせる
推理小説の傑作!!


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津和野殺人事件 (光文社文庫)

津和野殺人事件 (光文社文庫)

  • 作者: 内田 康夫
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 1988/10
  • メディア: 文庫







【評価と詳細】

・タイトル:    津和野殺人事件

・評価:      ★★★★★★★★★★(10点/満点)

・発売:      1988年

・著者:      内田康夫






今回は『この本が凄いシリーズ』を新規に立ち上げてのご紹介!!

最近、当初の思惑から大きく外れてどんどんジャンルが広がってきちゃってるのでちょいと困り気味だったり??

でも・・・

知ってもらいたい優れたモノが多すぎるのが問題だから仕方ないよね(笑)

ってな事で今回もグダグダウダウダ感満載で・・・

いきまっしょいっ!!


 

内田さん作品は読みやすくて感情移入しやすい傑作ばかりだぞ!!


今回ご紹介するのは内田康夫さん作の傑作推理小説、『津和野殺人事件』なんだけど、みんな最近、本って読んでる??

みんなに訊いてみるとこれがなかなか厳しくて、ほとんどの人が最近はTVや映画しか見てないってな回答に??

まあ、しょうがないよね・・・みんな忙しいし!!

確かに”ながら見”できる映像作品なら自由度があるので観る機会もそれなりにあるだろうけど、文章を読んで想像力を働かせないといけない小説となると、纏まった時間がなくてなかなか読む機会がなくなるってのも分かるような気がするよね??

でもね・・・

読むという行為は脳の活性化と人間性の向上に非常に役立つので積極的に読んだ方が良いぞ!!

そんなきっかけから読書をしてみようと思っても、興味を引かない駄本では意味がないよね??

そんな時は内田康夫さんの本を読んでみましょ!!

内田さんの本って非常に感情移入しやすくて読みやすい文章の上に殺人事件を題材にしてるのに松本清張さんや京極夏彦さん、宮部みゆきさんや秦建日子さん、東野圭吾さんのような・・・

おどろおどろしさや虚しさなどの過剰な演出が一切なく、軽快なテンポと語り口で時間を忘れてのめり込んじゃう!!

なので久しぶりに本を読みたい皆さんに大変おススメなのです!!






津和野殺人事件はベスト3に入る傑作だ!!


そんな今回は内田康夫さん作品の中から、彼女のお気に入りである『津和野殺人事件』をオススメするんだけど内田康夫さんと言ったら浅見光彦シリーズが鉄板なので・・・

この津和野殺人事件も浅見光彦シリーズ(笑)

実はここで敢えて言っちゃうけど内田康夫さん作品で私達二人の一番のお気に入りは・・・

『王将たちの謝肉祭』が最高!!

って、思ってるんだけど、あの作品って殺人事件は起こるけども、あくまでもテーマは一人の将棋棋士の人生に光を当てた異質な作品だし、浅見さんも出てこない!!

やっぱり内田さんの本分は推理作家なので王道の推理作品を最初に紹介しないと気持ちが収まらないっていうか、何だかモヤモヤしちゃうので、残念だけど『王将たちの謝肉祭』は・・・

また、別のお話っ!!←王様のレストラン風に(笑)

本作は百冊以上ある内田さん小説の中でも彼女のお気に入りベスト3に入る秀逸な作品なので・・・

読後は爽やかで清々しい印象を与えてくれる傑作だぞ!!

なので皆さんに全力でオススメしちゃうのです!!






浅見光彦ってやっぱり一番好きなキャラだぞ!!


そんな本作の主人公は勿論、浅見光彦さん!!

著者曰く”少しトウの立った永遠の33歳”とはいえ、彼の全ての行動と思考が爽やかで格好良すぎるし、背がスラっとしてて超格好良いっ!!

現実にいくらあの怖いお母さんがいて、実家とはいえ超エリートの頭が上らない賢兄に居候させてもらってて、いつもソアラのローンに追われてるフリーのルポライターでその日暮らしに近い生活をおくってるけど・・・

そんなの全く気にならないぞっ!!

そんな魅力的な主人公は怖過ぎるお母さんが東京都染井霊園にて死体を発見、通報した事から事件に巻き込まれて・・・

って、巻き込まれてじゃないよね??

いつも身近に事件が起こると自分から首を突っ込んでるし、本作も最初っから首を突っ込みたくてウズウズしてたよね??

なので母親から”警察に協力しなさい”って言われた時も、本心は嬉しくて堪らなかったのに躊躇して見せたりして・・・

浅見さんの立場だと仕方ないし、経費も出るんだから結果オーライってな感じ(笑)

そんなこんなで事件を追っていくうちに遠く離れた津和野に事件のルーツがある事に気がついて・・・

と、本当は書きたい事が沢山あるんだけど、ネタバレしちゃうと推理小説って読む楽しみがなくなっちゃうよね??

ホント、今更だけど推理小説ってレビューするのが難しい!!

なので、舞台となった津和野の素晴らしさをご紹介って・・・

”旅と歴史”じゃなかったよねぇ~(笑)






内田さんの文章って素敵だぞ(笑)


そんな津和野の素晴らしさを本文から抜粋して・・・

山陰の小京都と呼ばれる津和野町は島根県の西南に位置し、人口は八千人余り、町を縦貫する錦川の清流を挟んで東に青野山、西に城山を有している。開祖吉見頼行が封地されて以来、吉見氏十四代、坂崎出羽守16年、亀井藩主十一代の居城として殷盛を極めた。

って、ちょっと面倒くさくなったので要点を掻い摘んで書くと・・・

津和野は小国ながら政治に優れ、戦国時代の列強に臆する事なく津和野を守り、明治時代には津和野大学を持って明治政府の政策をリードする大役をも担った勤勉で実直、理(ことわり)を理解、実施できる素晴らしい人材を育成してきた土地柄を持ち、その風景は正しく小京都と呼ばれるに相応しい、侘び、サビに溢れた素晴らしい佇まいで古き良き日本を感じる最高の地域の一つである。

って、これだけじゃ何だか寂しいよね??

なので差支えない程度にご紹介しちゃうと・・・

樋口久美の遠い記憶に微かに残っている”赤いトンネル”・・・
それにこだわり続ける母に実加代は津和野へ向かう決心をする。
赤いトンネルがある山複の茶屋で母娘は一人の老婆と出会う。
驚きの表情で実加代の顔を凝視する老婆。
気になった実加代は翌日、老婆を訪ねるが・・・

と、ここでストップ!!

これ以上、書いちゃうと面白くなくなっちゃう!!

でも、遠く離れた東京で発見された染井の事件も含め、全ては津和野に原因があり、その大本は吉見氏から連綿と続く津和野らしい古き良き日本らしさにあったのです!!

改めて書いてみると内田さんの小説って奥が深い!!

だから面白すぎて時間を忘れて読み進んじゃうのかな??






そうは言っても映像作品は見ない方がいいかもよ??


それでこの機会にぜひ言っておきたいことがあって・・・

内田さん作品ってTVでよく見かけるよね??

2時間ドラマとか、映画化された”天河伝説殺人事件”とか。

それらってホントに面白くない!!

って、彼女は面白いって言ってるので、これは私だけの意見ね(笑)

私からしてみれば、それらの映像作品って小説のドキドキ感とワクワク感を殺しちゃってるし、酷い場合には内容すら変えちゃってるので・・・

レビューする気になれないほどの駄作で全くの別モノ!!

そんなのホントにダメでしょっ(怒)

内田さん作品の良いところって風景の描写とか、登場人物のちょっとした仕草とかがさりげなく描かれているので、脳裏に鮮明にイメージでき、まるで自分が浅見さんになったような気分で読み進められるのが良いのだけど映像作品になると・・・

文章の間が全く捉えきれておらず、上辺一遍なのでお役所的な無機質な内容でしかないぞっ!!

なので正直、皆さんに薦められる作品は無いかもって勝手に思ってたり??

あはは・・・また暴走しちゃった!!

最近、暴走しすぎだよ??

って、よく彼女から言われてるんだよねぇ~(泣)

折角、彼女がレビューのあらすじを考えてくれてるのに・・・

お姫様のご意向に沿うように頑張りますっ(笑)

と、いう事で是非、皆さんにはこの機会に”内田康夫さん作品”を読んで・・・

粋な殺人事件を心から堪能してもらいたい!!

そんな時は最初に読むならやっぱりこの『津和野殺人事件』!!

古き良き伝統と風習を感じられる本作なら誰でも100%満足できるので、機会があったら是非読んでみてね!!



【この本がすごい】

華の下にて・・・追悼、内田康夫さんを偲んで

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こんな感じで今回はこれでおしまい!!

ではみなさん・・・ごきげんよぉーってことなのです!!




Pyonko and Mu From Tokyoでしたぁーっ!!

 

タグ:小説
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